上部消化管外科 診療内容

治療対象疾患
●腫瘍
食道癌、食道異形性病変、胃癌、胃腺腫、胃上皮下腫瘍(GISTなど)、十二指腸腫瘍(腺腫、表在癌、粘膜下腫瘍、神経内分泌腫瘍など)
●良性疾患
逆流性食道炎、食道裂孔ヘルニア、胃潰瘍・急性腹症(腹膜炎、虫垂炎、消化管穿孔、腸閉塞症など)
●腹壁疾患
鼠径部ヘルニア、腹壁ヘルニア など
診療の特色
早期胃癌に対する内視鏡的切除
診断から内視鏡治療まで幅広く対応可能です。外科医の目で厳密に内視鏡治療か外科治療かの適応を診断しています。内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は、2001年の導入から700例を超し、安定して優れた成績が得られています。

胃癌に対する腹腔鏡下手術・ロボット支援下手術
早期胃癌全例、一部の進行胃癌に適応しています。導入以来、500例を超す症例を経験してきており、安定した成績が得られています。 また、高難度とされる胃全摘術や噴門側胃切除術も日常的に腹腔鏡下・ロボット支援下で行っており、優れた成績が得られています。胃癌診療では、当院は「日本胃癌学会認定施設A」を取得しています。これは、病院としての「胃癌治療の総合力」に関する高いハードルをクリアした施設のみが認定されるものです。


胃上皮下腫瘍(GISTなど)に対する治療
腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)を含む様々な腹腔鏡下手術だけでなく、積極的に経口内視鏡的切除を「先進医療」として行っています。 他院で「手術」と言われた症例でも経口内視鏡的切除が可能な場合も少なくありません。痛みなし・お腹に傷なし・食事障害ゼロをもたらします。ぜひ、ご相談ください。

切除不能胃癌に対する内視鏡治療
通過障害例にはステント治療を、出血例には緩和放射線療法を積極的に行っています。
十二指腸腫瘍に対する治療
腺腫や表在癌に対しては経口内視鏡的切除や腹腔鏡下手術を積極的に行っています。他院で膵頭十二指腸切除術などのような大きな手術が必要と言われた場合でも、内視鏡的切除や様々な腹腔鏡下縮小手術で対応できる場合も少なくありません。ぜひ、ご相談ください。

食道癌治療
早期癌に対しては内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を積極的に行っています。進行癌に対しては外科的切除を中心に、化学療法科・放射線治療部と連携して治療にあたります。 外科的切除は低侵襲手術(胸腔鏡下+腹腔鏡下手術)を標準術式として、根治性を保ちつつ、より低侵襲な治療を心掛けています。また、切除不能例には内視鏡的ステント留置術も積極的に行っています。 さらに、放射線治療後の局所遺残再発に対して光線力学的療法(PDT)を導入しています。放射線治療後の局所遺残再発に対するPDTは、都内では当院含め5施設のみで、多摩地区では当院以外行われていません。当科は食道外科専門医準認定施設です。

主な診療実績


